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zoom RSS 恋愛物語〜短篇集〜

<<   作成日時 : 2008/12/03 18:36   >>

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07 集会なんて面倒だけど  亜矢夕葉(あや ゆうは)/華依聖覇(けい けいは)


 集会なんてだるいなぁ、なんて思いながら、前の方の自分の場所で俯いて寝る。生徒会執行部メンバーで、副会長である聖覇に、少し申し訳ないと思いつつ。
 華依 聖覇(けい せいは)。生徒会副会長であり、あたしの好きな人でもある。聖覇は、英語は苦手だって言うけど、頭がいい。それに背が高くて、スポーツは結構なんでも出来る。中一のときからHR委員や行事の実行委員をやっていて、すっごい頼りになるし、信頼されている。
 いつの間に眠っていたのか、しばらくしてあたしは目を覚ました。時計を見てみると、そろそろチャイムが鳴る。もう終わるのか、先生が話をしている。
 起きたばかりで、其処に座ってボーっとしていると、先生の話が終わった。書記の人が何かを言うと、みんなが体育館シューズを脱ぐ。クラスごとに体育館を出ていき、教室に戻る。
 教室に戻ってもやっぱり――ていうか、まだ、かな? ――眠くて、自分の席に突っ伏して寝ていると、急に周りから椅子を引く音が聞こえ、あたしは顔を上げる。周りを見渡すと、全員が立っている。ボーっとする頭で考え、立ち上がる。あたしが立ち上がるとすぐ、女子HR委員が号令をかけ、挨拶をして、SHRが終わる。いつの間にSHRが始まったのかなんてわからないけど。
 今日は何故かお昼に掃除をしたから、放課後は特に何もない。ただ帰るだけだ。この教室も放課後、誰かが使うというわけでもないので、みんなが鞄を背負って帰る中、あたしだけ(たぶん)は机に突っ伏して寝ている。
「なに寝てんだよ」
 足音が聞こえなくなったと思ったら、不意に上から声が聞こえた。顔を上げると、其処にいたのは聖覇。
「……いいじゃん、眠いんだし」
「集会のときも寝てたろ」
「うん。見てたんだ」
「み、見ては、ねーよ。ただ、クラスの方見てたら夕葉が寝てるのが、見えただけだ」
「っはは。顔、真っ赤だよ?」
 聖覇と話していると、いつの間にか目が覚めて、椅子に浅く座って背もたれにもたれていた。
「っるせェ!」
 顔を真っ赤にした聖覇は、そう言ってそっぽを向く。
 あたしはそれが面白くて、笑いそうになるのを必死に堪えていた。だけど、最終的には笑ってしまって、聖覇に軽く頭を叩かれてしまった。
「そんなにあたしのこと、好き?」
「……好き、だけど?」
 本気で訊いたわけじゃないのに、本気で返事が返ってきた。
「……ッ」
 耳まで真っ赤にしながらも、聖覇は真剣な表情(かお)で、思わずドキッとしてしまった。
「夕葉」
「な、に?」
「付き合ってくんねーか?」
 真っ直ぐあたしの目を見て、さっきの真剣な表情で言われる。その顔があまりにもカッコよくて、いつも以上にカッコよくて、あたしはきっと、顔を真っ赤にしてしまった気がする。
「……ヤダって言ったらどーする?」
 あたがそう言うと、聖覇は黙り込んでしまった。だからあたしは
「大丈夫、言わないから」
 と、少しの沈黙のあと言う。
 ふと時計を見てみると、もうそろそろ五時になる。六時までに家に帰らないと、見たいテレビが見れない。
 あたしは立ち上がり、机の右にかけてある鞄を手にとる。聖覇はもう鞄を左手に持っている。

「あたしも好きだよ、聖覇のこと」
 教室を出ようとして、扉のところであたしは言う。別に、恥ずかしいとは思わなかった。だけど、言うとすぐに廊下に出た。あたしは歩く。
 学校を出ようと、玄関に向かっていると、後ろから走る足音が聞こえてきた。その足音は近づいてきて、あたしの後ろで立ち止まったかと思うと、不意に後ろから抱きつかれた。
「サンキュ」
 抱きついてきたのは聖覇だと、その声であたしは理解する。
「うん」
 そう言ってあたしは、後ろから伸びて、あたしを包んでいる聖覇の腕を軽く握った。


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written by 沖田さくら

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